鎌倉の絵画教室で日本画、クロッキー、デッサン、油絵、水彩、混合技法、テンペラ画、素描、黄金背景テンペラ画を学ぶ|早見芸術学園

JR鎌倉駅東口 徒歩1分 神奈川県鎌倉市小町1-2-16

TEL 0800-222-0883

作品一覧

受講生作品

発表者:丹 直秀
第41号「創作」 「野庭風景」

白亜地カンヴァス・ガッシュ F8

平成17年9月、先生から新しい課題が出た。自分の「わがまち」を絵にしてみようというのである。例として、アンリ・ルソーのパリ風景が示された。
我家の近くに、野庭団地という9千所帯あまりの高層団地がある。昭和30年代に建設されたが、周辺にはまだ農地と山林が残っており、人工的で無機質な団地の建物と自然とのコントラストが際立っている。人間と自然との共生にも見えるし、せめぎあいにも見える。この風景を描くことにした。
下地は白を混ぜたライトレッド。平山郁夫の画集を参考に、鉛筆で原寸大下絵を作ってから描いた。「調子で描かないこと」「まず空から」「部分をしっかり描く」など、先生から沢山のアドバイスをいただいた。しかし、なかなか思うようには進まない。とりわけ、手前(画面の下半分)の畑の表現で悩んだ。団地のビルは平面的に描いたが、下半分が「調子」になってしまう。明るい色を置くと、土の泥臭さがなくなる。色調を整えるため、何回かスカンブリングも試みた。仕事の関係などで中断したりしているうちに、いつの間にか1年が過ぎた。
試行錯誤の中、19年に入ってグリザーユの技法を教わった。おかげで、畑の土と野菜畑のところがやっと落ち着き、平成19年1月末には完成に漕ぎ着けることが出来た。
野庭団地はいま、一人暮らし高齢者対策などで、横浜市のモデル地区として注目されている。絵の中心になる高層団地が、自然豊かな地域に暖かく支えられる、幸せな高齢者の姿に見えなくもない。(指導;十二芳明)

スマートフォンサイトへ