鎌倉の絵画教室で日本画、クロッキー、デッサン、油絵、水彩、混合技法、テンペラ画、素描、黄金背景テンペラ画を学ぶ|早見芸術学園

JR鎌倉駅東口 徒歩1分 神奈川県鎌倉市小町1-2-16

TEL 0800-222-0883

作品一覧

受講生作品

発表者:前川田鶴子
第29号「模写」 「マニフィカトの聖母」部分

板に白亜地、卵黄テンペラ
原作者 サンドロ・ボッティチェリ Sandro Botticelli

原画は、円形の画面いっぱいに、聖母子と五人の天使が描かれている。聖母は書物にマニフィカト(聖母頌)を書いている。いままさに次の文字を書こうとして、手元を見る伏せた目が、慈愛に満ちた優雅さを一層際立たせているようだ。この優しく清らかな面立ち、透けるような肌に加え、聖霊の象徴である金の後輪、衣装の繊細さをぜひ描いてみたいとおもった。制作に当たり、先生から特にご指摘を頂いたことは、
1.石膏の白さを生かす
2.空は、飽く迄も明るく、滑らかな移行調子を
3.肌は決して厚塗りにしてはならない、の三点である。
墨入れの後、遠景の空から取り掛かる。空の存在感を出すために極薄いグレーでグラデーションをつけ、その上からウルトラマリンと白で諧調を整えながら塗る。白亜地の明るさを保ちつつ、1号筆で広い面積にグラデーションをつけるのは、浅学者には至難の業であった。天使の手、髪の毛、ターバン、ベール、と描き進めるが、髪はボリュームをかき上げておき、最後にミッショーネで毛筋をいれる。ターバンはフレンチバーミリオンを基本下地として、襞の形をしっかり描いてから柄を描きこむ。顔はテールベルトで極薄く下塗りし、ヒーターで5分焼いたイエローオーカー、シルバーホワイト、フレンチバーミリオンを基本色とする。瑞々しい素肌を出すため絵の具は極力薄く溶き、それを何度も重ねてボリュームを出すよう心がけた。『肌の色は成功です。』と先生からお褒めの言葉をいただいたときは、それまでの緊張がとけ、天にも昇るおもいであり、やっぱり名画の模写は素晴らしいとおもった。最後にミッショーネを施し完成としたが、ミッショーネのたどたどしさには不満が残った。(指導・十二芳明)

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