鎌倉の絵画教室で日本画、クロッキー、デッサン、油絵、水彩、混合技法、テンペラ画、素描、黄金背景テンペラ画を学ぶ|早見芸術学園

JR鎌倉駅東口 徒歩1分 神奈川県鎌倉市小町1-2-16

TEL 0800-222-0883

作品一覧

受講生作品

発表者:曽我典子
第26号「創作」 『終日』

板に綿布ばり 白亜地 卵黄テンペラ 410×310㎜

この絵は、ずうっと以前にマレイシアに駐在したばかりの時、家の窓から見える広大な空き地にマンションがニョキニョキと建てられていく、まさに発展途上国の建設ラッシュの光景からテーマを得て描いたものです。
制作は、広がる大地と、建物と、働く人とを組み合わせてみようと考え、エスキースとして働く人物のスケッチを試みました。
構図は、広がる大地を表すのに空と大地の間に遠い山をもってきて、中央を区切る視点を置きました。建物は平面的に4人の人物を並べて前面に配置しました。一応のエスキースまでは描きましたが、カルトンにするところまでせずにカンヴァスに直接描き入れました。有色下地としてイエローオーカーを薄く塗り、濃い目の同系色でその形を描き、明暗を付けて、再度白色で形の輪郭を整えて、固有色で平面的に彩色しました。全体がブルー系の色調なので赤のクレーンでアクセントをつけました。
この作品は、美しいものを目にしての感動から生まれたものではなく、自然が破壊されて行く光景と、炎天下での作業を終えて家路につくインド人の労務者の様を印象的に捕らえ構成したものです。「終日」と題して私のメモリーとしての絵といたしました。
幾年かたって、改めてこの絵を見ると、絵肌の汚さ、テンペラ画の持つ鮮明な輝きに欠けていることに気付きます。しかし、ただガムシャラに描いただけの稚拙な絵ではありますが、何か愛しさのようなものを感じております。

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