鎌倉の絵画教室で日本画、クロッキー、デッサン、油絵、水彩、混合技法、テンペラ画、素描、黄金背景テンペラ画を学ぶ|早見芸術学園

JR鎌倉駅東口 徒歩1分 神奈川県鎌倉市小町1-2-16

TEL 0800-222-0883

作品一覧

受講生作品

発表者:畑野尚子
第47号「模写」イコン/聖母・作者不詳 15世紀 プスコフ派

314×238 アルシュ紙、ガッシュ

中学の美術授業以来、絵を描いた経験も無い私にとって、この絵の完成までの時間は、実り多き意味深い時間となり、生涯の思い出となる「処女作」となりました。
今年2月に火曜教室で産声を上げたばかりの私に、十二先生が作って下さる絵画世界の離乳食は栄養満点!見るもの聞くもの全てに興味津々!の連続でした。
パネル下準備→仮張り→下絵のトレース、絵を描く前段階の作業に少しだけ職人さん気分も味わう!薄めた墨汁で下絵のラインを描き、痛みがひどい部分は、周りのバランスを考えながら想像で描きました 。
いよいよ大好きな色の世界に突入!インプリマツーラにイエローオーカーをドキドキしながら塗る!塗りのムラは絶対に許せない性分ゆえ、水分量と刷毛運びに細心の注意を払い、迷い無く塗りました。
いよいよ彩色!十二先生からご指導頂いたマリア様の光輪部の朽ちた木材感に取り組み、イコンは線の美しさと色合いの調和が命と感じた私は、とにかく水分量と発色にだけ拘り、塗りムラが出ないように取り組みました。 何か大変なことが絵に起きても、十二先生がついていて下さる!という大きな安心感が、この処女作を思い切り自分らしく描くことが出来た力の源でした。 私がこのイコンを選んだ最大の理由は、3年前に他界した父に「ありがとう」を伝えたいという気持ちからでした。制作中、最初は描くことに必死でしたが、少しずつ数百年前にこの絵を描いた作者、こよなく絵画を愛した父、絵の中のマリア様、それぞれの力を感じ始め、描いている!ではなく、描かせて頂いている!という感謝の気持ちが溢れてきました。私にとって模写は、数百年という時空を旅した信仰体験となり、この不思議な力は、今後の私の描く絵の原点となるに違いありません。
処女作完成後、天国の父から「絵を楽しむんだよ」と言われた思いになり、止め処も無く溢れる涙に父を失った悲しみが癒されていくのを感じ、このイコンは、まさに「感謝の聖母」となりました。
(指導:十二芳明)

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