鎌倉の絵画教室で日本画、クロッキー、デッサン、油絵、水彩、混合技法、テンペラ画、素描、黄金背景テンペラ画を学ぶ|早見芸術学園

JR鎌倉駅東口 徒歩1分 神奈川県鎌倉市小町1-2-16

TEL 0800-222-0883

作品一覧

受講生作品

発表者:前川田鶴子
第10号「模写」 「ジョヴァンナ・トルナブオーニの肖像」

ギルランダイオ(Ghirlandio 1449~1494)

絵画において大事なのは、個性的表現だ。という言葉に振り回され、分かったような顔をして現代絵画ばかり観ていた私も、年齢を重ねるに従って何となくイコンや、初期ルネッサンス頃の古典絵画に惹かれるようになってきた。そんなとき『テンペラ画模写講座』に参加した。私の友人はここ数年、ギルランダイオのこの肖像画を自分の絵のなかに必ずとり入れ、この人物から湧くイメージを抽象表現で背景構成している。気品に満ちた端正な横顔は彼女の絵を引き締め、とても魅力的にしている。そこで少々無謀ではあったが、この絵に飛びついてしまった。
制作は指導に従い墨入れのあとイエローオーカーで全体を下塗りし、背景から顔、髪の毛、衣装へと描き進めた。背景の明・暗部をバーントシェンナ、アイボリーブラック、シルバーホワイトを加減しながら描き上げてみると、くっきりと空間感が表れたのには、名画模写の威力をまざまざと感じた。髪の毛はウェーブをどこまで描いたか分からなくなり、何度も描き直した。テンペラ絵の具使用初体験だったのでグラデーションには苦労した。
絵を自由に創作する時と異なり、決められた手法に従って忠実に描くのは、非常に忍耐と根気が必要である。しかしこうすればこの絵に近づくことができるという、確たる終着点があり、作者の精神性や時代を想いながら筆を動かす。時には写経のように、心静かに黙々と。これが模写の醍醐味に思われる。
(指導;十二芳明)

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